カノコブログ

ただいまフィリピン留学中〜!食べることが大好きな、観音様似な人間のブログです。

シベリアンハスキーの話。

 

こんにちは、カノコです。植物が好きです。でも家で育てたことがあるのは南天紅葉だけです。渋い。

 

シベリアンハスキーの話

 

f:id:denisovich:20161201000351j:image

 

わたし結構虫も爬虫類も平気なんです。

セミはダメですけれど、他は大概いけます。あ、あの害虫系はむりです。ゴキブリとかゲジゲジとか。爬虫類に関しては好意を抱いてます。

なんで?と聞かれるとなんででしょうねえ…と一緒に考えたくなりますが、たぶん幼少の頃の理不尽への英才教育の賜物なのではないでしょうか。自分で言うのもあれですがなかなか良い題名ですね。

 

理不尽への英才教育の話↓

毎日教習で暇だから 笹森家の一族(母方家も含む)の物語を書こうと思った - カノコブログ

 

で、やっぱり。

子どもの頃の自然の中での体験が如何に大事かという事はもう散々様々な書物の中で言われてるじゃないですか。で、あの小さき虫虫との関わりというのもMajide大事だと思うわけです。だからとりわけ強く子どもに触れさせてあげたいと思っていました。

 

私が先生だった時。

畑を耕していたら、畑に立っている松の根元から幼虫を見つけたんですね。それで、わたし、嬉々として子どもに見せてあげよう!と土ごとガッサー、クラスに持って行って見せました。さっきこんなの見つけたよ。なんなのかなあ?虫なのかな?って2歳3歳の子どもたちに見せました。

 

そしたら一人の男の子が、あれ、これぼく、見たことあんで!と言い始めて、クラスにあった昆虫図鑑を持ってきました。ここだよここ!と言って、カブトムシのページを見せてくれました。

これはすごい発見でした。本の中でしか見た事のない幼虫が、現実にいる!姿形もそっくり!…若干小さい気もするけど、本では分かりません。

 

子どもたちの喜びようと、興奮の姿はものすごいものでした。特に見つけた男の子なんかは小躍り状態です。彼の生きてきた3年間の中では最大の発見だったでしょう。

私はわたしで感動していました。2,3歳の子どもたちが目の前で自分たちの発見を喜んでいる。何も考えずに、これはね、幼虫でね…なんて言葉を発していたら、この発見の機会を奪い、子どもはこの喜びと興奮を味わえなかったのです。自分の一言一言の影響力と、保育の部屋に置いておく図鑑のこれからの使い方をよく理解し、また図鑑の使い方の幅を広げられるとも思いました。

 

で、私はもう子どもの感動と興奮につられ、大盛り上がりでした。

これが成虫になるまでを、みんなでどれだけ楽しみにできることか!

生き物の世話を関心を持ってできる!

成虫になった暁には新たな衝撃と感動が…!

とね。

 

興奮の中、虫かごを用意して、土の中に埋めました。

また、一緒に図鑑を見て、毎日霧吹きが大事なんだという事も知りました。

霧吹き…これって、あのいつもお手てのシュッシュに使ってるやつだ!とまた発見があったことも留めておきます。彼らの一つひとつの発見は私たちとは比べ物にならない程の衝撃と感動なのです。

 

わたしと子どもたちは毎日毎日霧吹きをしました。

時々霧吹きをしすぎてべちょべちょになるので、日の光の下に置き、水分を飛ばしました。立ち込める腐葉土の香りをよおく覚えています。毎日毎日私が一番楽しみにしていたかもしれません。子どもがまた新たな感動を覚えられる機会を腹の底から楽しみにしていました。はよカブトムシ出てこい。はよ。はよ、夏来い!願わくば子どもの心を鷲掴みにする、角の持ったオスのカブトムシでありますように…。

 

楽しみにすること2ヵ月くらいでしたでしょうか。

 

ある朝、恒例の霧吹きをしようと、虫かごの蓋を開けました。

そうすると、なんとなんと…!成虫になっているではありませんか…!

 

 f:id:denisovich:20161203163543j:image

 

そう!カナブンに!

 

びっくりしすぎて目が点になりました。シベリアンハスキーも真っ青の目が点具合です。

 

あまりにびっくりして、言葉を失い、他の担任の先生を見ると、大爆笑でした。

「ささもり…先生…あんなに楽しみにしていたのに…誰よりも…楽しみにしていたのに…」息も途切れ途切れに言葉を発し、涙を流して笑っていました。

 

いやあ、実際のところ。カブトムシでは小さすぎることくらい、当たり前に分かっていたんですよ。なんたって小学校のころは毎年のようにカブトムシを飼っていた私ですもの。ただね。あまりにも子どもが発見を喜んで、で、かつカブトムシになることを心の底から楽しみにしていたので、完全に子どもに感化されたんですね。そうであって欲しくて。自己暗示といいますか。いつのまにかカブトムシでは無いよ、と言う思考はそうであって欲しいという願望により消されていたのですね。ははは。我ながら驚く思考回路です。

 

f:id:denisovich:20161203163523j:image

 

子どもはと言うと、予想とは違い見た事無い虫であった驚きと、笹森先生の驚き具合にも驚くというダブル驚きを体験できていました。一石二鳥です。

 

その後ですが、カブトムシは飼ったことありますが、カナブンは飼った事無かったのと、図鑑にも飼育方法が乗ってなかったので、なに食べるかわかんないなあ先生も…と言うと、お母さんに聞いてきてあげるわ!と頼もしい子どもたちでした。お父さんお母さん方には一緒に調べてあげてくださいとお願いしました。

 

 

 

先生って、正しい事を教えるが一番大事なわけじゃないからね。

一緒に感動したり驚いたり、気持ちを共有することの方が何倍も大事だからね。

 

と、負け惜しみに言っておきます。

以上、シベリアンハスキーの話でした。

 

 

 

 

 

 

 

※毎日書きますと言いながら、毎日はやめます、早々に。書きたい事を丁寧に書きます〜!